花咲徳栄高等学校
-データに基づく自己管理を叶えるInBody-
✓InBodyを活用する目的
● 「データに基づく指導」で部活動を強化していくため
● 学校のアピールポイントとするため
✓InBody270導入の決め手
● 体成分が数値化され、生徒たちにも分かりやすく指導者もアドバイスしやすい点
● InBodyアプリを活用することで、普段使っている端末で測定値を管理できる点
✓得られた効果
● 生徒たちに、体成分管理を行う意識付けができた
● 日々の栄養摂取と体成分を結びつけて考えられるようになった
機種モデル:InBody270
花咲徳栄高等学校は、昭和57年に初代校長である佐藤照子氏によって埼玉県加須市に創立されました。「仁徳をもって社会に役立つ人材を育てる、生徒の人生に花を咲かせる」をモットーに、知識の習得や体力の向上のみならず、豊かな人間性の育成も重視した教育を行っています。
花咲徳栄高等学校の校名にも、その想いが込められています。高校の所在地である花崎という地名になぞらえて「花咲」という字を当て、「徳が栄えて花が咲く」とい願いを込めて名付けられました。現在は約1,700名の生徒が在籍し、志望大学への合格を見据えた学びに特化した普通科と、食育のリーダーを養成する食育実践科が設けられています。
部活動では運動部と文化部合わせて44部が文武両道を掲げて日々活動しています。中でも野球の名門校として知られ、甲子園出場校として名を馳せている他、プロへ入団した選手も多数輩出しています。
今回取材に応じてくださった濱野 浩さんは、花咲徳栄高等学校スポーツ・文化振興局の科長として、部活動に関する業務や、学校全般の広報活動を担っています。
▲ 濱野 浩さん
濱野さん:
「私は、教員の傍ら、部活動に関する取りまとめ、広報としてメディアからの出演依頼などの対応をしています。実際に本校でドラマやCMの撮影をしたい、という依頼は多くありますし、吹奏楽部に出演依頼が来ることもあります。特に吹奏楽部は、野球部の応援で脚光を浴びていて、メディア露出が特に多い部活動でもあります。あらゆる面から、本校の魅力を十二分に外部へ発信しています。」
現在野球部の監督を務めるのは、岩井 隆監督です。岩井監督は神奈川県の桐光学園高等学校で、恩師である稲垣 人司監督のもとで野球の技術はもちろん、野球理論を徹底的に学びました。卒業後は、宮城県の東北福祉大学へ進学し、内野手として野球に打ち込んでいました。大学卒業後は稲垣監督を追いかけて花咲徳栄高等学校に赴任し、野球部のコーチとして指導を行っていましたが、2000年に稲垣監督が逝去され、その後を継いで監督に就任されました。監督就任後は、コーチや選手たちと試行錯誤しながらも、確かな指導力で2017年に埼玉県勢初の夏の甲子園優勝に導きました。
▲ 岩井 隆監督
「データに基づく指導」を叶える歯車の一つであるInBody
2023年度、花咲徳栄高等学校の運動部は「データに基づく指導」をテーマとして活動しています。
▲ 駅伝競走部に所属する学生の測定風景
濱野さん:
「ある日テレビ番組で、日本が多くのメダリストを生む強豪国となってきている理由を聞きました。『科学的なデータを基に技術的・栄養的な指導を始めたことがきっかけだ』 という話を聞いた時に、そのような指導を学校の部活動にも落とし込めるのではないか、と考えました。」
実際に、2023年の春には映像から動きを分析できるソフトウェアを導入し、現在各部活動の顧問に対しても研修を行い、運動部全体で有効活用できるよう取り組んでいます。また、食品企業からの協力を得て、タンパク質の役割や摂取方法、良質なタンパク質を含んだ食材についての栄養研修会が運動部顧問を対象に開かれました。研修の翌日から、研修内容は生徒たちにもレクチャーされ、食堂には良質なタンパク質を使用したメニューが並び、生徒たちが積極的に利用しています。動作分析、栄養指導という二つの歯車が揃ったところで、岩井監督の後押しがありInBody270が導入されました。
岩井監督:
「練習量や強い負荷ばかりを重要視する、所謂スポーツ根性論による指導がこれまでの主流でした。しかし、そのような指導では練習の生産性も下がり、トレーニングばかりを頑張って、ただ体を大きくしようとすると、かえって野球には適していない体つきとなってしまう場合も見られます。そこで、体成分という生徒のポテンシャルを数値化できるInBodyを導入しようと考えました。こんな体が出来上がった、という変化をInBodyの測定値で確認することによって、生徒たちも飽きずにワクワクしながらトレーニングできます。特にInBody点数は生徒たちにとって非常にわかりやすい項目でもあるので、よく『何点だった?』という会話を耳にします。テストの点数をお互いに気にするような感覚で競い合っていて、それもモチベーションに繋がっていくと感じています。」
生徒たちのトレーニングや栄養指導の効果は、体格の変化として表れますが、主観的な評価だけでは今年度のテーマである 「データに基づく指導」 を行うにあたり限界があります。そこで、生徒の体成分の変化を客観的に評価するツールとして、InBodyは役立っています。
濱野さん:
「以前から、日々の練習やトレーニングに加え、栄養という観点からの指導も行っていました。監督やコーチによって生徒たちの食生活は管理されていますし、寮で生活する生徒に関しては食堂とも連携して、タンパク質を強化したメニューを取り入れていました。その結果、成長期である生徒たちの身体には一目見て分かる程の変化がありましたが、実際に筋肉量等が増えているかどうかなど数値として変化を評価できない課題がありました。InBodyでは、生徒たちの体成分を数値として見える化できるので、非常に分かりやすいです。データを基にした指導にも繋がりますし、生徒たちのモチベーション維持にも非常に役立ちます。」
部活動から全校へと広がるInBodyの活用
導入されたInBodyは、運動部への指導において本格的に活用が始まりましたが、今後は一般生徒や教職員も対象に活用していく予定です。
濱野さん:
「2023年度はまず、運動部の生徒や顧問、教職員が測定する計画を立てています。既にInBodyアプリは全部活動の顧問のスマホにインストールさせており、基本的な使い方の研修も行いました。どの顧問も非常に興味を持っており、InBodyの測定結果はアプリを活用しながらデータ管理をしていく予定です。基本的にはInBody測定と栄養学研修はセットで行うように考えていて、InBodyの測定結果と栄養学研修の内容をリンクさせながら質の高い指導を目指します。既にいくつかの部活は測定を開始していますが、各部活、競技によって必要な筋肉のつき方も違います。これからはInBodyの測定結果を生かし、栄養面も併せて生徒たちへの指導に励んで欲しいと思っています。」
岩井監督:
「生徒たちはパソコンやスマートフォンなどの電子端末が非常に身近な世代ですので、InBodyアプリは抵抗なくスムーズに使いこなせています。身近な端末で気軽に結果を確認できるので、自己管理をする習慣が身につく非常にいいツールです。」
現在、外部への広報活動の際に、他の学校と差別化を図るアピールポイントとしてInBodyが活用されています。さらに花咲徳栄高等学校では今後、部活動に限らず、一般生徒や教職員を含めた学校全体での定期的なInBody測定も計画しています。
濱野さん:
「InBodyに対する注目度は非常に高く、8月に行われる夏休みの部活動体験において、InBodyの測定ができるということをアピールして宣伝します。実際に、駅伝競走部で中学生との合同練習会を行った際に、参加した中学生60名は全員InBody測定を行いましたが、自分の身体の成分が数字で分かるという点で非常に興味を持ってもらえました。InBodyは生徒たちにとっても、自身の身体を知る上で分かりやすいツールですし、外部に対する本校のアピールポイントとしても非常に役立ちます。さらに2024年度以降は、運動部だけではなく、学校全体の健康管理として、運動部以外の生徒たちの測定も積極的に行っていこうと考えています。初めは希望する生徒から測定する機会を設ける予定ですが、既に活用している運動部の生徒からどんどんInBodyの存在が広まり、ゆくゆくは全校で測定を行うということを目標に取り組んでいきます。」