【データ連携事例】

ドリコス株式会社
– InBody×GRANDEで健康へのアクションをサポート-

ドリコス株式会社は 「健康の自動化」 をモットーに掲げるモノづくりのスタートアップ企業です。ヘルスケアオートメーション事業を中心にパーソナライズ・オーダーメイドの概念を取り入れた製品やソフトウェアの開発を行っています。「健康になりたい」 という意識はあるものの実際に何から取り組めばよいのか分からないという人たちの健康の入口となり、楽しく栄養ケアができるようなサポートを提案しています。中でも主軸となるのは、オーダーメイド型のサプリメントサーバー 「GRANDE(グランデ)」 です。利用者の身体情報や生活習慣に合わせてその場で最適な栄養素を調合し、サプリメントを提供します。GRANDEはフィットネス業界での導入が進んでおり、InBodyとの連携も可能です。

GRANDEの開発から営業まで担当しているのが中川 怜さんです。入社8年目を迎える中川さんは、電気工学を学んだバックグラウンドを生かし、製品設計・データ設計・顧客対応まで幅広く携わっています。

▲ 中川 怜さん

中川さん:
「昔から人と違うこと、新しいことに挑戦したいと思っており、学生時代の恩師である代表からの誘いをきっかけにドリコス株式会社に入社しました。入社後は小型のサプリメントサーバーの営業を担当し、健康経営を目的とした企業向けに販売をしていました。しかし、企業ではサーバー利用の継続率への課題があったためフィットネスジムへの展開に転換したところ、運動とサプリメントの高い親和性により利用率が劇的に向上しました。拡販を試みる中、コロナ禍で新規営業が難しくなったことをきっかけに、より最適なサプリメントサーバーをフィットネス業界に届けるべく、新たにGRANDEを開発することになりました。」


オーダーメイドの栄養補給を実現したGRANDE

2021年に発売されたGRANDEは、年齢・性別・体成分・生活習慣などの情報を基に、パウダー状のサプリメントをその場で自動抽出できる新しいサプリメントサーバーです。22種類の栄養素から1万以上の配合パターンを生成し、利用者一人ひとりに最適化されたサプリメントを提供します。体脂肪率を入力したり、生活習慣に関する質問に答えたりすることで、個人に合ったサプリメントが提供されます。質問は50問ほどありますが、サプリメント抽出中の待ち時間で端末に表示されて回答する流れになっており、ここでの回答は次回の配合に反映されます。つまり、GRANDEは利用する度、個人により最適化されていきます。

▲ GRANDEのデータ入力画面

GRANDEはLINEとも連携しており、LINE上で自分の情報を更新したり、管理栄養士による無料の食事指導も受けられる仕組みが備わっています。さらに、課題であった継続率向上のための工夫としてバッジ機能やサプリメントの総摂取量の表示機能などを搭載し、利用者のモチベーション維持・向上を実現しています。

▲ GRANDEのモニター画面

中川さん:
「小型のサプリメントサーバーの営業を通して知った現場の声を基に、画面設計や抽出アルゴリズムを何度も試行錯誤しました。2ヶ月かけて作ったものを壊して、新しいものを作るという過程を3〜4回繰り返しました。初めはアミノ酸とプロテインの違いすら知らなかったため、厚生労働省の資料や論文を読み込み、必要な栄養素を一から学びました。最終的には顧問医師の監修を受けて、現在のGRANDEを完成させました。市販品で同等の栄養素を揃えようとすると3倍程度の価格になるものを、より手頃な価格で、かつ自分に合った配合で提供できる点がGRANDEの大きな強みです。」

実際の利用者からは 「味が美味しい」 「筋肉の疲れが軽減した」 「ジムに通うモチベーションになっている」 といった声も多く、施設側からも 「他のジムとの差別化に繋がった」 「会員継続率が向上した」 といった評価が集まっています。昨年から販売台数をさらに伸ばしており、現在は日本全国で450店舗以上に導入されています。


InBodyとGRANDEの連携

GRANDEはInBodyとの連携も可能です。InBodyと連携することによって、体重・筋肉量・体脂肪率・部位別筋肉量といった測定結果が自動でGRANDEに送信され、体成分結果を基に最適化されたサプリメントを受け取ることができます。

中川さん:
「GRANDEでより個人に適したオーダーメイドのサプリメントを提供するため、体成分の情報を組み込むことになりました。体成分の情報から現状を知り、GRANDEで 『健康になるためのアクション』 を提供することで、より包括的なサポートができると考え、InBodyと連携させることを決めました。InBodyは、国内外で多くのフィットネス施設や医療機関で使われているだけでなく、クラウドやAPIによる柔軟なデータ連携の仕組みを備えており、実際にGRANDEとの統合も僅か1ヶ月程度でスムーズに実現できました。

※InBodyとのデータ連動について詳しくは、こちらをご参照ください。

GRANDEにInBodyのデータが連携されることで、体成分の情報を手入力する手間が省けるだけでなく、より精度の高い配合提案が可能になります。また、InBodyで測定した数値を使って自分に合った栄養補給ができるGRANDEがあることで、InBodyを測定する習慣が生まれるというプラスの相互作用も起きています。今では、InBodyを導入されている施設から導入検討のお問い合わせがあったり、『InBodyとGRANDEを一緒に導入したい』 という声も増えてきました。『高精度の体成分測定×オーダーメイドの栄養補給』 というセットは、施設様にとっても新しい価値を感じていただいていると思います。」


ドリコス株式会社の今後の展望

中川さん:
「まずはGRANDEを全国に1,000台設置することが目標です。現在はフィットネス施設が中心ですが、今後は法人オフィス向けや商業施設、コンビニエンスストアなど、より幅広い場所での展開を目指しています。コンビニ向けの製品としては、自分に合った錠剤が出てきてパッキングされる機器を開発中です。配合される成分をAI栄養士が選んだり、利用者自身でも自由に選択したりできる仕組みで、二日酔い対策・肌荒れケア・眠気覚ましなど、日常的なニーズに対応した製品を提供していきたいと考えています。

ヘルスケア業界の最大の課題は、健康意識と実際の行動の間にある大きなギャップです。現代ではインターネットで様々な情報を得ることができるのと同時に、根拠のない健康情報も氾濫しており、何が正しいのか分からない状況があります。その中で、私たちは誰もが親しみやすく科学的根拠に基づいた健康サポートを提供していきたいです。健康になりたい、という口だけのヘルスケアではなく、その先のアクションを促進できるような製品に進化させていきたいです。」

GRANDEとInBodyを活用される「ビッグツリースポーツクラブ ラグザ+24」様の記事はこちらよりご覧ください。