健康経営の取り組み ~社内版 InBody Challenge~
インボディ・ジャパンでは、「脂肪を減らして、筋肉を増やす」をテーマに、参加者が指定された期間内で生活習慣の改善に取り組み、InBodyの測定結果 (筋肉量・体脂肪量・InBody点数) の変化から健康状態を評価する健康増進プログラムとして「InBody Challenge」を開催しています。2024年6月から9月にかけて開催された「InBody Challenge2024」では、1,000施設以上ものInBodyユーザー様のご協力のもと、全国から2,500名を超える方にご参加いただき、大盛況のイベントとなりました。3度目の開催となる今回は、初の試みとして参加者同士の交流を目的にLINEのオープンチャットを開設しました。オープンチャットでは、参加者が気軽に「どのような運動をしていますか?」などと質問をし合いながらモチベーションを高め合い、積極的にコミュニケーションを取る姿が見られました。情報や体験を共有することで互いに刺激を受け、最終測定までの完走率を引き上げる理由にもなりました。
また、インボディ・ジャパンでは健康経営の一環として、2022年より継続して「社内版InBody Challenge(以下、社内版Challenge)」を開催しています。その取り組みが認められ、2024年6月に健康優良企業「銀の認定」を取得しました。実際に社内版Challengeをきっかけに運動や体成分管理の習慣が身についた社員も多く、社員の健康意識向上に大きく貢献するイベントとなっています。この記事では、社内版Challengeの取り組み内容や運用の流れについて、詳しくご紹介します。
社内版Challengeの重要性
社内版Challengeは、体成分分析装置「InBody」を活用し、従業員の健康維持・向上を目的とした社内イベントです。InBodyは、筋肉量や体脂肪量、独自で算出しているInBody点数など、自分の体成分を細かく数値で確認できる装置です。このイベントを通じて従業員は自らの体の状態を把握し、健康意識を高めることができます。社内版Challengeは毎年定期的に実施しているため、イベント終了後も次回に向けて継続して健康管理に取り組み、モチベーションを保ち続けることができます。また、豪華な景品も従業員の参加意欲向上に繋がっています。義務感ではなく、自らの健康のために目標を掲げて、自主的に楽しみながら取り組めるイベントになるよう工夫した企画が求められます。
社内版Challengeの具体的な運用ステップ
2024年度の社内版Challengeの具体的な運用ステップをご紹介します。
STEP1: 事前準備
・企画を考える
社内版Challengeを開催するにあたり、「期間・部門・景品」などの要素を事前に決める必要があります。当社では、マーケティング部が社内版Challengeの企画・運営を担当しています。2024年度の社内版Challengeでは、「InBody点数部門」と「InBody点数増加量部門」の2部門に分けて実施しました。参加者はエントリー時にどちらか一方の部門を選択する必要があり、両方の部門に同時参加することはできません。これは、できるだけ多くの参加者が受賞する機会を得られるための工夫です。また、実施期間については適切な期間を検討した結果「約3ヶ月間」に設定しました。
また、今回は新たな試みとして、2つの取り組みを実施することにしました。
① ウィークリーミッションの導入
1点目は、「ウィークリーミッション」の導入です。この企画では、参加者に毎週ミッションを与え、期間中全てのミッションを100%達成した参加者にのみ部門の入賞と別途で景品をプレゼントします。この取り組みは、社内版Challengeを楽しみながら参加するための企画として準備しました。ミッションの内容は、健康に関するクイズに回答したり、10,000歩以上歩いたことを証明する画像を共有したりなど、無理なく挑戦できるものを設定しました。
② 握力部門の追加
2点目は、2024年7月より発売を開始した「InGrip(握力計)」を用いた握力部門の設置です。握力はサルコペニア(筋肉減少症)の重要な指標の一つとされており、筋力の低下や筋肉量の減少を早期に把握するための有効な手段です。筋力(握力)と筋肉量を一緒に評価することは、従業員の現在の健康状態を把握するだけでなく、今後の健康増進にも大いに役立ちます。
・社内に通知する
企画した内容を社内に通知し、社内版Challengeへの参加を募る必要があります。より多くの従業員に参加してもらうためにも、通知する内容は非常に重要です。今回はビジネスチャットツールにて、全社員に向けて社内版Challengeの通知を行いました。通知する際には、単に企画内容を伝えるだけでなく、目的や景品などを強調することで、少しでも「参加してみたい」と思ってもらえるような内容を心掛けました。その結果、全従業員の83%が社内版Challengeに参加してくれました。
STEP2: エントリー
・参加者管理を行う
当社では、参加者管理用のExcelシートを準備して共有フォルダに保管しました。このシートは誰でも編集可能な状態に設定し、参加希望者は期日までに自ら氏名と参加部門を入力する仕組みとしました。担当者は期日後にExcelシートを確認するだけで参加者情報を把握できるため、運営側の負担も軽減できます。
STEP3: 測定
・初回測定の実施
参加者は、初回測定期間中に各営業所に設置されたInBodyで測定を行います。初回測定完了後、参加者の測定データは結果用紙、Excelデータ、またはInBodyアプリから結果を共有してもらうことで収集できます。また「LookinBody Web」というInBodyの測定結果を管理するツールを活用することで測定データの管理がより簡便に行えます。今回はInBody測定と同時にInGripを使用して握力測定を行い、左右の握力の結果も集計します。回収した測定結果は、表彰に必要な項目を参加者管理用シートに入力しておけば管理もしやすくなります。
・中間測定の実施
ウィークリーミッションの一環として、中間測定を実施しました。中間測定を行うことで、参加者は体成分の途中経過を把握でき、最終測定に向けた対策を立てることができます。これにより、参加者は目標達成に向けて健康への意識を高め、より効果的に健康増進に取り組むことができるようになります。
・最終測定の実施
最終測定期間内にも、初回測定と同様にInBodyと握力を測定し、収集した測定結果を参加者管理用シートに入力します。全員が必ず最終測定を実施できるよう参加者にリマインドを行い、測定期間が終了間近の時点で未測定の参加者には個別に連絡をすることで、100%の測定実施を確保しました。
STEP4: 集計、評価、表彰
・測定結果の集計
参加者管理用シートに入力された「初回点数、最終点数」および「初回握力、最終握力」の測定値をもとに、関数を活用して各項目の増加量や順位を算出します。毎年定期的に社内版Challengeを実施した場合も、同様にデータ入力を行えば参加者ごとに前年からの測定値の変化を確認することができます。このようにデータを活用することで、社員全体の健康増進に繋がっているかを具体的に把握し、健康施策の効果を確認することができます。
・ランキングの作成
集計した結果データをもとに、順位を昇順で並び替え、部門別にランキングを作成します。
▲ 部門別のランキング表
・景品の授与
当社では1年に1回実施する全社員が集まるワークショップの場で、社内版Challengeの表彰式を行います。表彰式では景品や賞状の授与、写真撮影を実施し、参加者の達成感を高めるだけでなく、全社員が共に喜びを共有する特別な時間となっています。この取り組みを通じて、健康増進だけでなく社内の一体感やコミュニケーションの活性化も実現しています。もし表彰式を開催することが難しい場合は、ランキング表を作成し社内の誰もが見られる場所に掲示することで、社内でのコミュニケーションにも繋がり、来年度も参加してみたいと思ってもらえるきっかけになるかもしれません。
▲ InBody点数部門・増加量部門 1位~3位の受賞者
上位入賞者が社内版Challengeで取り組んだ内容
➤InBody点数増加量部門1位の社員の場合(+8点)
▲ 社内版Challenge期間中の体成分履歴
【取り組んだこと】
InBodyの測定結果から、標準体重を下回り筋肉量や体脂肪量も少ない状態でしたので、増量を目的に社内版Challengeに取り組みました。同じ営業所の後輩に誘われ、キックボクシングジムに入会しました。楽しく運動を続けられる環境を活用し、運動習慣を身に付けることを意識しました。キックボクシングジムに併設されたジムで週2~3日筋トレも行いました。また、「せっかく運動をしているなら栄養面も改善しないともったいない」という意識が芽生え、朝食を食べる習慣を付けたり、飲酒を控えることを実践しました。運動習慣を身に付けたことが、栄養面の改善への意欲に繋がりました。
【モチベーション維持の理由】
同じ営業所で社内版Challengeに積極的に取り組んでいる社員がいたため、一緒に競い合いながら最後までモチベーションを維持することができました。また、体が大きくなったことで営業先のお客様から「何かスポーツされているんですか?」と数年ぶりに言われたことも、大きな励みとなりました。
【社内版Challengeに参加した感想】
取り組み始めた最初の1ヶ月間はInBody測定の数値にあまり変化が見られませんでしたが、この期間を乗り越えられるかが勝負だと感じました。社内版Challengeでは「社内の仲間と頑張りを共有することができる」という点が大きな支えになり、継続する力となりました。今後も健康増進のため、運動や栄養面の取り組みを続けていこうと思います。
➤InBody点数部門1位の社員の場合(86点)
▲ 真ん中の男性がInBody点数部門1位の社員
【取り組んだこと】
減量中だったこともあり、仕事前の早朝にはジムへ通い、1時間の有酸素運動を行いました。さらに仕事後にはマシンやフリーウエイトを使ったトレーニングに加え、最大1時間クロストレーナーやトレッドミルで有酸素運動を行いました。食事面では糖質をなるべく控えることを意識し、鶏むね肉や鮭などからたんぱく質を積極的に摂取するようにしました。また、満足感を損なわないよう、工夫を凝らした食事を心掛けました。
【モチベーション維持の理由】
社内版Challengeの期間とボディメイクの大会の時期が重なっていたため、その取り組みをそのまま生かすことができました。ボディメイクの大会に向けた取り組みではありましたが、社内版Challengeがあったおかげで、より一層努力を重ねることができました。
【社内版Challengeに参加した感想】
2024年度の社内版Challengeでは、ただ体成分の改善に取り組むだけでなく、ウィークリーミッションが設けられたことで、他の社員とのコミュニケーションが生まれるなど、楽しく参加することができました。また、来年度も社内版Challengeが開催される際には、今年の自分を超えれるよう、さらに頑張りたいと思います。
➤握力部門1位の社員の場合(63.8kg)
【取り組んだこと】
これまでジムに通ったことはなく、主に家で筋トレをしていましたが、今年からボルダリングジムに通い始めました。ボルダリングは腕だけでなく、体幹や足など全身を使うスポーツです。そのため、知らないうちに全身の筋肉が鍛えられ、実際にInBody測定でも筋肉量が増加しました。さらに、ボルダリングジムに通うようになってからは握力も意識して鍛えるようになり、自宅では60kgのハンドグリップを毎日握ることを習慣にしました。
【モチベーション維持の理由】
私は競い合うことを目的とするのではなく、自分が楽しむことを優先して取り組みました。最初から完璧を目指さず、できることから始めたことで負担が減り、トレーニングを続けられたのだと思います。また、測定期間外にもInBody測定を行いスマホで記録することで成果を可視化し、達成感を得られたことがモチベーション維持の一因となりました。
【社内版Challengeに参加した感想】
今回、握力部門で受賞できたのは、ボルダリングジムに通い続けたおかげだと思います。InBody Challengeは、健康促進だけでなく、自分のモチベーション向上にも繋がる絶好の機会だと感じています。これからも小さな成功を積み重ね、自分に合ったペースで楽しみながら参加していきたいです。
まとめ
▲ InBody点数部門・増加量部門・握力部門 上位入賞者の集合写真
当社では健康経営の取り組みとして、従業員の健康増進を目的とした様々な施策を実施しています。その中でも、社内版Challengeは従業員の健康増進において非常に重要な取り組みとなっています。頑張った結果として景品がもらえるため、従業員の参加率も高く、モチベーションを保ちながら運動や食事の改善に取り組む姿が見られます。当社だけではなく、実際にInBodyを導入いただいているお客様の中にも、社内版Challengeのようなイベントを実施している企業もございます。こちらの記事にInBodyを活用したイベントの取り組み事例をまとめておりますので、ご覧ください。今後もInBodyが様々な企業における従業員の健康増進にお役立ちいただけることを願っております。InBodyを活用した社内イベントにご興味がございましたら、お気軽にインボディ・ジャパンまでご連絡ください。